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オウンドメディアのKPIに何を設定するべきか?BtoBマーケターが押さえるべき指標設計の基本

投稿日:はじめてのオウンドメディア

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オウンドメディアを運営する際、その効果が出ているかを継続することが重要です。
効果を計測する際に重要なのがKPI(Key Performance Indicator)です。

オウンドメディアのKPIに何を設定してよいかわからない、何の指標を見ればうまくいっていると判断できるか分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、特にBtoBマーケター向けにオウンドメディアのKPIに何を設定するべきか?をご紹介します。


こんにちは。BlueAgeです。

BtoB事業者向けにオウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングのコンサルティングを行っています。コンテンツマーケティングやオウンドメディアと聞くと、「難しそう」「続けるのが大変そう」と思うかもしれませんが、実は低コストで始められて効果は抜群のマーケティング手法なのです。

この記事ではオウンドメディアの基本をご紹介していきます。

オウンドメディアのKPI例

BtoBマーケティングで運営するオウンドメディアの一般的なKPIをご紹介します。

オウンドメディアのKPI

集客、エンゲージメント、コンバージョンとメディア運営の目的やフェーズに沿っていくつかのKPIを設定することが一般的です。以下で詳しく説明します。

集客関連KPI

セッション数
ユーザーがサイトに訪問回数。訪問から離脱までを1回とカウントするため、集計期間によっては同一ユーザーでも2セッションになる場合がある。

ユニークユーザー数
特定期間内にサイトを訪問したユーザーの数。同一ユーザーが複数回訪問した場合も1としてカウントされる。

PV(Page View)
サイトのページが閲覧された総数。同一ユーザーが複数ページを閲覧した場合、閲覧した回数分カウントされる。

エンゲージメント関連KPI

平均滞在時間
1セッションもしくは1ユーザーあたりの平均的なサイト滞在時間。あまりに短い場合はサイトの訪問しても記事を読まずにすぐに離脱していると考えられる。

平均閲覧ページ数
1セッションもしくは1ユーザーあたりの平均的な閲覧ページ数。同一ユーザーが複数のページの記事を読んでいれば、ターゲットユーザーの興味・関心にマッチしたコンテンツを提供できていると考えられる。

直帰率
ウェブサイトにアクセスしたユーザーが、1ページのみ閲覧して他のページに遷移することなく、サイトを離脱した割合。直帰率が高い場合は、検索でヒットしたキーワードと実際の記事内容に乖離があり、ユーザーの検索意図に合っていないと想定される。

コンバージョン関連KPI

コンバージョン数
問い合わせや資料請求など、オウンドメディアのゴールとして設定したアクションをユーザーが実行した数。

コンバージョン率
ユニークユーザーやサイト全体のPV、もしくはランディングページのPVに対するコンバージョン数の割合。

BtoBマーケターが押さえるべき指標設計の基本

BtoBマーケターとしてオウンドメディアを運営する場合、オウンドメディアの目的に沿ったKPIを設定することが一番重要です。目的に合わないKPIを計測していると、「KPIは順調に推移しているのに、期待した成果が出ない」ということが起こってしまいます。

BtoBマーケティングの目的

BtoBマーケティングの目的は、受注につながる見込み顧客のリード、もしくは問い合わせなどを獲得することです。

BtoBマーケティングの目的

BtoBの事業では、最終的に営業がクロージングを行って受注を獲得します。マーケティングはその前段階で営業が商談をすべき見込み顧客を発掘し、見込み顧客の連絡先を獲得しつつ、自社の商品・サービスに対する興味を喚起して問い合わせを受けることがミッションとなります。

商品やサービスを知ってもらう認知のための施策も重要ですが、受注という成果につなげる意味では問い合わせをどれだけ獲得できるかという観点でマーケティング全体の戦略を構築するのが良いでしょう。

オウンドメディアの目的を明確にする

こうしたBtoBマーケティングの中の一手法としてオウンドメディアが採用されます。そのため、オウンドメディアのKPIは、問い合わせ獲得に向けたマーケティング活動の中の施策としてオウンドメディアが果たすべき役割に沿って設計すべきです。

以下はBotBマーケティングを行う際の主要な施策をまとめたものです。

成果の出るBtoB事業者のマーケティングシステム

縦軸に見込み顧客の関心度、横軸にはマーケティング活動のフェーズを配置しています。
左上から右下へ見込み顧客を育てていき、最終的に問い合わせを獲得することがBtoBマーケティングの目的となります。

その中にいくつもの施策をマッピングしていますが、特に色を濃くしているものが低コストで始められて中長期的に成果の出やすいコンテンツマーケティング施策です。

オウンドメディアは図の中央に配置されており、検索流入などで認知を獲得した上で、ランディングページへ誘導して自社の商品・サービスを伝える役割を担っています。

つまり、検索でより多くの人に見られ、そこからランディングページへ送客することがオウンドメディアの目的と言えます。

オウンドメディアから問い合わせ獲得までの流れ

これまでの内容を整理すると、温度メディアを活用して問い合わせを獲得するまでの流れは下記になります。

オウンドメディアから問い合わせ獲得までの流れ

Googleなどの検索で上位に表示されることで、見込み顧客が複数回オウンドメディアの記事に接触します。すると、見込み顧客には「いつもこの会社の記事が見つかるな」「専門家として情報発信をしていて安心できる会社だな」という信頼感が醸成されます。

この状態で見込み顧客が具体的に問題を解決したい、となった時にランディングページに遷移します。
ランディングページでサービスの内容を確認して問い合わせをする、という流れです。

ここで重要なのは、見込み顧客が何度もオウンドメディアに接触して、運営企業に対して信頼感が醸成された状態でランディングページを見ることです。

直接ランディングページを見ただけの見込み顧客は、「この会社で大丈夫かな」「他社と比較しよう」という気持ちが芽生えがちです。一方で常日頃からオウンドメディアに接触していれば、「この会社なら安心だ」と思ってもらえますので、その後のコンバージョン率に大きな差が出ます。

BtoBマーケターがオウンドメディアに設定すべきKPI

上記のようにオウンドメディアの目的や問い合わせ獲得までの流れを設定できれば、KPIはおのずと決まってきます。
KPIはマーケティング施策の成果が出ているかを測定する指標ですので、上記の目的が果たされているかを計測しましょう。

あまり多くの指標を見ても改善すべきポイントが不明確になるため、オウンドメディアを始めたばかりの頃は以下をKPIに設定することをお勧めします。

KPI説明データ取得元
Google検索表示回数オウンドメディアの記事がGoogle検索で表示された回数Google Search Console
Google検索クリック回数Google検索で表示された後に記事がクリックされた回数Google Search Console
Google検索平均CTRGoogle検索で表示された後に記事がクリックされた割合Google Search Console
Google検索平均検索順位Google検索で表示された際の平均掲載順位Google Search Console
オウンドメディアPVオウンドメディア全体のPVGoogle アナリティクス
オウンドメディアUUオウンドメディア全体の訪問者数Google アナリティクス
ランディングページUUランディングページの訪問者数Google アナリティクス
問い合わせページUU問い合わせページの訪問者数Google アナリティクス
問い合わせ数実際の問い合わせ数問い合わせメールの受信件数

オウンドメディアのKPIというと、どうしてもGoogleアナリティクスから取得されるメディア内のPVやUUに目が行きがちです。しかし、実際にはメディアを立ち上げたばかりの頃はサイト訪問者も少なく、多少の数値の変動に一喜一憂しても仕方がありません。

むしろ重要なのはサイトに来る前にGoogle検索で表示されているか、順位を上げることができているかという点です。そのため、サイト立ち上げ当初は特にGoogle Search Consoleで取得できる指標を継続ウォッチして記事の内容を改善していくとよいでしょう。

以上、オウンドメディアのKPIに何を設定するべきか?をご紹介しました。


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